仮に“地上攻撃”に踏み切ると
小川彩佳キャスター:
「麻薬の流入を断つ」という理由だそうですが、仮に地上攻撃に踏み切ってしまった場合、「力の強い国は、国際法を無視して何をしてもいい」という状態が、さらに強固なものになりかねないと思います。斎藤さんはいかがですか。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
トランプ大統領がやると目立ちますが、アメリカが南米に介入するのは、70年代のチリのときも含めてずっとやってきたことです。今回も石油などがありますし、そうやって資源を略奪するのは、アメリカの常套手段なわけですよね。
こういうことをやりながら、どうやってロシアを非難するのか。
イスラエルのときもそうですが、ダブルスタンダードが、世界の分断をますます加速させています。これを繰り返していけば、ベネズエラだけではなく、コロンビアのペトロ大統領やブラジルのルーラ大統領であったり、再び南米は社会主義化しているわけです。
そのため、中国とも近づいていくことは当然で、何らかの形でアメリカの帝国主義が報いを受ける日が来るのではないかと考えています。
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<プロフィール>
斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済・社会思想
著書『人新世の「資本論」』














