本格的な冬の訪れを迎える中、石川県輪島市ではこの時期に欠かせない、甘くて冷たい伝統の「水ようかん」づくりが今年も最盛期を迎えています。

輪島市鳳至町にある御菓子司杉平では、11月中旬から名物の水ようかんづくりが始まりました。

輪島市では冬の間、コタツに入りながら冷たい水ようかんを食べる風習があり、店主の杉平淳一さんが約60年にわたり製造を続けています。

大きな銅釜に舌触りを良くする練りあんと、香りを豊かにする生あんを入れ、1時間かけて丁寧に混ぜ合わす昔ながらの製法を守っています。

震災からもうすぐ2年、店の周りは更地が増えたものの、杉平さんは水ようかんを買い求めに訪れる人たちからこれまで通り元気をもらっているといいます。

杉平淳一さん「地元に今までおいでた方、避難して行かれた方おいでるけど、たまに帰って来た時に『あぁ、水ようかんしてた良かった』って言って買って行ってくれますね。私らもそりゃ嬉しいし、それをこっちも絶やさない為に一生懸命頑張ろうと思ってますね」

柚子を使った和菓子丸柚餅子づくりもあり、この時期が1年で最も忙しいと話す杉平さん。

今年も変わらぬ味を届けようと、水ようかんづくりは来年3月中旬まで続きます。














