東北電力が「東通原発」で外部からの侵入を監視する装置の記録を不正に作成した問題についてです。石山一弘 社長は、今回の問題が再稼働に向けた取り組みに影響がないようにする考えを示しました。

東北電力 石山一弘 社長
「ご心配とご不安をおかけしていることに、深くお詫び申し上げます」

東北電力の石山一弘 社長は1日、宮城県仙台市の本店で東通村の畑中稔朗 村長に謝罪をくり返しました。

この問題は、東通原発で外部からの侵入を監視するセンサーやカメラについて、2018年度から性能試験を実施していないにも関わらず、他の記録を流用して不正に記録を作成したものです。

畑中村長は再発防止策を徹底したうえで、東通原発の再稼働を確実に進めるよう求めました。

東通村 畑中稔朗 村長
「我々の悲願である再稼働。1日も早い再稼働を目指して、今回のような事案・事象がないことを要望したい」

東北電力 石山一弘 社長
「今般の事象による対応が安全対策工事をはじめ、再稼働に向けた取り組みに影響しないよう、わかりやすく丁寧な情報の発信と理解活動に努め、工事完了時期を確実に示せるよう全力で取り組んでいきます」

東通原発が再稼働するには、原子力規制員会による適合審査に合格することのほかに、県や地元自治体の同意が必要となります。

青森県の宮下宗一郎 知事は、今回の問題が再稼働に影響するかは明言しませんでした。

青森県 宮下宗一郎 知事
「うそを書いて出していた。間違えていたとかではなく、7年にもわたってやっていた。ずさんを通り越して悪質。それが再稼働に(影響を)どうこうは、いま再稼働を論じるレベルにないので、私から再稼働をどうこう言うことはない」

東北電力は現時点では、再稼働を目指す時期を公表していません。