温泉水を分析することで能登半島地震のメカニズム解明に取り組んでいる富山大学などの研究グループは、地下に沈み込んだ太平洋プレートから染み出した水が上昇して、一連の群発地震を引き起こした可能性があると発表しました。

震度7の地震のおよそ半年前には地殻にひずみが溜まっていたことも分かり、研究グループは地震の前兆だった可能性があるとしています。

珠洲市周辺では、震度7を観測した2024年元日の能登半島地震の前から3年間にわたって活発な群発地震が続いていて、研究者の間では地下深くから上昇してきた水のような流体が活断層に流れ込み、断層を滑りやすくすることで地震を引き起こしている可能性が指摘されていました。

富山大学や金沢大学などの研究グループは、珠洲市内で温泉水を採取し、中に含まれる成分を分析したところ、地球内部のマントルに多く含まれるヘリウムが検出されたということです。