愛媛の企業の冬のボーナス支給額も4年連続で増加する見込みです。IRC=いよぎん地域経済研究センターが1日、アンケート結果を発表しました。

「IRC・いよぎん地域経済研究センター」はこの冬のボーナスについて、愛媛の民間企業745社を対象にアンケートを行い、335社から回答を得ました。

IRCが回答をもとに推計した結果、正社員1人あたりの冬のボーナスの平均支給額は去年を1・7%上回る43万8000円で4年連続で前の年を上回る見込みとなりました。

(IRC 矢野一成社長)
「引き続き人手の確保であるとか、インフレ対応といったところの防衛的な引き上げが多いというところは、継続されておりますけれども、今回、特徴的なのは定例給与が上がったっていうのが、引き上げの要因の一番トップにきたということで、賃上げがずっと継続されておりますので、それに伴う賞与の引き上げがあったということだと思います」

部門別では製造業が、従業員数の多い企業に影響されて54万8000円と7・9%増えた一方、非製造業は41万6000円と0・1%の増加にとどまりました。

一方先行きの不透明感について、矢野社長は次のような心配材料を挙げました。

(IRC 矢野社長)
「トランプ関税も一応落ち着きをみせたとはいえ、これから影響があるというようなこと。あるいは最賃(最低賃金)の引き上げも、1日からということで、これの影響が見極めきれないというようなことなんだろうと思います」

IRCは物価高や最低賃金の引き上げによって、一部の企業ではすでに「足踏み感」が出ているとして、愛媛経済が今後も、賃金と物価の好循環を持続できるか正念場を迎えつつあると分析しています。