専門家の見解は「貧酸素状態」と「風向き」
流域圏環境再生センター 山本民次所長
「貧酸素の水っていうのは酸素がないわけですから、広島の真ん中あたり、20m、30mの深さのところの海底の生物はほぼ死ぬんですよ。で、要は、貧酸素の水が風向きが変わると岸辺にガバっとくる時がある。それが今年の現象です」
広島大学の名誉教授でもある山本所長は、長年、カキなど貝類の生態と海底の環境について調査を続けています。

山本所長が東広島市安芸津の干潟で計測しているデータからは、9月28日から、急速に酸素濃度が下がったことがわかります。
流域圏環境再生センター 山本民次所長
「大体はずっと平均値だったのが、ここの9月下旬からぐーって下がって0に近いです。こんな浜の近くで、酸素のない水が出るってことは、ほとんど普通はないですよ」
山本所長は、通常は、深い海の底にある貧酸素状態の水の塊が、この時、浅い部分にまで一気に押し寄せたとみています。

要因は、9月27日以降、2週間以上にわたって、吹き続けた北風です。














