無責任な飲酒運転が、またも未来ある若者の命を奪った。
犠牲となったのは、その年に就職したばかりの当時24歳の男性。事件に遭わなければ、翌日から家族と年末年始の休暇を過ごすはずだった。
過失運転致死などの罪に問われた被告の男(61)は、あろうことか、飲酒後に1~2時間ほど眠っただけで大型トラックを運転していた。
大阪地裁は11月18日、男に懲役5年の実刑判決を下した。(松本陸)
“早めに業務を終えたい”と考え… 酒気帯びで自家用車や大型トラックを運転
起訴状や検察官の冒頭陳述などによると、落合登被告(61)は、去年12月27日の午前2時から午後1時ごろまで大型トラック(車両総重量約25トン・車長約12m)の配送業務を行い、その後帰宅して飲酒。
次の業務は翌28日深夜からの予定だったが、“年末のため早めに業務を終えたい”と考え、同じ27日の午後8時ごろ、自家用車で勤務先に向かった。
そして再び、同じ大型トラックのハンドルを握り、堺市西区の道路で事件を起こす。交差点を右折する際に、横断歩道を自転車で渡っていた男性(当時24)をはねたり轢いたりし、男性を死亡させた。
落合被告は過失運転致死と酒気帯び運転のほか、救護や通報をせずにその場を走り去ったとして、ひき逃げの罪にも問われた。被告側は公判で、過失運転致死と酒気帯び運転の罪は認めたものの、ひき逃げの罪は否認した。














