役場の職員は業務に支障が出るほど、対応に追われました。

麻原衣桜記者
「上ノ国町では役場のすぐ近くにある、こちらの冷凍庫で駆除、解体したクマを一時的に保管しています」

駆除したクマは通常、ハンターなどが解体し、その日のうちに処理場に運ばれます。しかし…

上ノ国町農林課 杉野匡課長
「冷凍庫を使い出したのは今年から。駆除数が多くなったことで、当日搬出できない場合も出てきて、夏場に腐ったり、臭いが強かったりするから、一時的に保管するために使っていた」

冷凍庫には1頭分が入るスペースしかなく、収容量を上回ることもあったそうです。

上ノ国町農林課 杉野匡課長
「そういうときはやむをえず、冷凍庫の周りに一時的に置くとか。今までこれだけ駆除したのは聞いたことがなかった」

南部桧山衛生処理組合 上戸等 場長
「一応そっちの建物が動物専用の焼却炉なんですよね(あの青い屋根ところですか?)そうです」

江差町にある南部桧山清掃センターです。上ノ国町を含む周辺5町のゴミ処理などを担う施設で、駆除したクマの焼却処理もおこなっています。

南部桧山衛生処理組合 上戸等 場長
「去年は大体30頭ぐらいだったけど、もうすでに4倍越している。もう120頭ちょっとぐらいきている」

クマの焼却に使う灯油の量は、1回で100リットルほど。去年は年間で3000リットルでしたが、今年はすでに7000リットルを超え、負担額も倍増しています。さらに…

南部桧山衛生処理組合 上戸等 場長
「1日2頭しか燃やせないので、だんだん燃やせなくなって、やっぱり腐ってくるので、そういった場合には埋め立てをする。大体はここで適正に焼却できていたので、埋めるのはあまり経験ない」