詐欺拠点「レジェンドパーク」 “黒幕”は国家権力?

農村地帯に突如現れたのは団地のような場所。「レジェンドパーク」などと呼ばれる詐欺拠点です。周囲は高い塀に囲まれ、警備員が車両や人の出入りを監視していました。

地元の人
「顔認証や指紋認証を使って厳しく管理していて、中にいる人は簡単に外に出られない」
「建物の中では携帯の電波が切られている」

敷地内にはバスケコートのような娯楽施設の他、レストランやコンビニ、風俗店まであるといいます。この拠点をめぐっては、福岡県警が18日までに詐欺のかけ子をしていたなどとして冨田淳一容疑者(68)ら男女7人を逮捕しました。

取材を進めると、裏に潜む“黒幕”とみられる存在が浮上しました。

カンボジアの金融企業「フイワン・グループ」。一部の海外メディアによると、この詐欺拠点の開発資金を支援している可能性があるといいます。

記者
「フイワン・グループの関連サイトを見てみると、私たちが取材した拠点と特徴がとてもよく似たイメージ画像があります」

「フイワン・グループ」はフン・マネット首相のいとこにあたる人物が経営に影響力を持っていますが、アメリカ財務省は2025年、詐欺組織の資金洗浄などに関与している疑いを指摘しました。

また、ある国際調査団体は...

「ヒューマニティ・リサーチ・コンサルタンシー」の報告書
「首相一族と彼らが支配する国家機関は、犯罪組織の活動を実質的に支援している」

国家権力とのつながりまでもが取り沙汰されるカンボジアの特殊詐欺。日本の警察も実態解明に向けて動いていますが、その闇にどこまで切り込んでいけるのでしょうか。