気象庁などによりますと、南海トラフ地震に備えて整備されている津波観測網が強化され、きょう正午から、これまでより最大でおよそ10分早く津波を捉えられるようになるということです。

防災科学技術研究所は南海トラフ地震に備え、高知県沖から宮崎県の日向灘の海底に「N-net」=「南海トラフ海底地震津波観測網」の整備を進めています。

このうち「沖合システム」については、すでに去年整備が完了し地震や津波の観測に使われていますが、きょう正午から新たに18の観測点が加わり、「沿岸システム」と呼ばれる観測網の運用が始まります。

気象庁によりますと、新たな観測網の運用により、これまでと比べ最大でおよそ10分早く津波を検知できるようになるということです。

気象庁 野村竜一 長官
「これで南海トラフ地域全体が地震計・津波計が設置されましたので、南海トラフ地震対策として非常に万全なものになったと考えております」