長野県高森町で計画されているボートレースの場外舟券売り場について、町議会で建設に反対する請願が可決されました。
請願は、建設予定地がある地区の住民有志でつくる「反対する会」など、2つのグループが提出したもので、本会議で、いずれも賛成多数で可決されました。
ボートレースの場外舟券売り場の出店をめぐっては、浜松市の会社が山吹(やまぶき)地区に敷地面積およそ4800平方メートルの売り場の建設を計画しています。
会社は6月の住民説明会で、「売り上げの1%が町に支払われるなど地域経済の活性化や雇用につながる」と説明。
一方、住民有志は、「ギャンブル依存症を助長する」などとして、町議会に建設反対を求める請願を提出しました。
議会では、計画地周辺の調査で67.5%の住民が建設に反対したことを重視。
税収の増加が見込めるという意見もあったものの、「地域住民の理解が十分に
得られていない」として、12対1で建設反対の判断を下しました。
(「反対する会」清水越郎代表)
「(建設で)財政的な支援、町にお金が入るということは大事なことだが、
そのために民意を犠牲にするという考え方はどうかなと思う」
一方、壬生町長は、賛成側も反対側もより明確な根拠を示すべきと述べました。
「なぜ反対なのかというところを明確にする作業が必要になってくる全然まだ賛成・反対の議論の重要な核心には至っていないと思う」
競艇を所管する国交省によりますと、設置の申請の要件には地元自治会や首長の同意に加え、議会の反対がないことが定められていて、出店の計画は白紙に戻ったことになります。