中国外務省はきょう、北京で開かれた日中の局長級協議で、高市総理の答弁の撤回を改めて求めたことを明らかにしました。

記者
「金井局長が出てきました。会談が終了したものとみられます」

北京を訪問している外務省の金井正彰アジア大洋州局長はきょう、中国の劉勁松アジア局長と会談を行いました。

金井局長は“高市総理の答弁はこれまでの日本政府の立場を変えるものではない”と説明し、事態の沈静化を図ったものとみられます。

一方、中国外務省の劉頸松アジア局長は、今回の会談について「もちろん不満だ。雰囲気は厳しかった」と話しました。

これについて、中国外務省の毛寧報道官は「高市総理の誤った発言について改めて厳正に抗議し、撤回を申し入れた」ことを明らかにしました。

さらに、「中日関係が現在の局面に至った原因は、高市総理が公然と台湾について誤った発言を行ったせいだ」と名指しで批判。「高市総理のでたらめな発言が中国国民の怒りと非難を引き起こした」と主張しました。

中国外務省 毛寧 報道官
「日本側は直ちに誤った発言を撤回し、深く反省し、方針を転換し、中国国民に明確な説明をしなければならない」

一方、北京の日本大使館が昨夜、中国に滞在する日本人に対し安全確保に努めるよう呼びかけるメールを出したことについて問われると、毛報道官は「中国政府は引き続き法に則って、中国に滞在する外国人の安全を守る」と述べるにとどめました。