豆乳メーカー各社が加盟する日本豆乳協会は、2025年度7―9月期における豆乳生産量が118,609キロリットルに達し、前年同期比109%を記録したと発表しました。
特に無調整豆乳は約120%の伸びを示し、2025年は過去最高の生産量となる可能性が高まっています。

日本豆乳協会によると、7―9月期における「豆乳(無調整)」の生産量は42,649キロリットル(前年同期比117.4%)と、初めて4万キロリットル台に到達しました。最も多く流通している「調製豆乳」も53,810キロリットル(同106.2%)と順調な伸びを示しています。

その他の種類別では、「果汁入り豆乳飲料」が4,849キロリットル(同101.5%)と伸長し、コーヒーや紅茶などの「フレーバー系の豆乳飲料(その他)」は13,406キロリットル(同98.6%)、主に業務用を用途とする「その他」のカテゴリーが3,894キロリットル(同111.7%)となっています。出荷量についても同様の傾向が見られるということです。

2025年1―9月期(第3四半期まで)の豆乳類生産量は累計で326,120キロリットルとなり、前年同期(302,548キロリットル)の107%、また過去最高を記録した2020年の同期(322,122キロリットル)と比較しても101%に拡大しています。このことから、2025年の年間生産量は過去最高を更新する見込みです。

豆乳市場拡大の背景には、物価上昇による「値上げラッシュ」の中でも健康志向の高まりや植物性食品への関心の広がりにより、豆乳が「選ばれる飲料」として定着してきたこと。他の飲料に比べ価格変動が緩やかであることや、たんぱく質やイソフラボンなどの栄養価が注目されていることなどが考えられるとのこと。

また、コロナ禍以降に定着した自宅での健康管理習慣の実践や、朝食や間食での利用機会の増加、カフェチェーン店におけるソイラテの提供機会の拡大など、日常的な飲用シーンが広がり、リピーター増加につながっているということです。

さらに、調製豆乳においても砂糖不使用やカロリーオフなど多様なラインアップの充実により、新規層の取り込みにもつながっているといいます。

ちなみに…日本豆乳協会は、毎年10月12日を「豆乳の日」、6月12日を「ヘルシーソイラテの日」と定め、豆乳の普及に向けた様々な活動を展開しています。