男性読者からも届いた共感の声
読者から寄せられるSNSでの反応も、欠かさずチェックしているという。「連載中は“こんな男はいない”“今の20代にこういうタイプはいない”という声もあって、“そうなのかもな”と思っていたんです。でも今回、ドラマを通じて“自分の中にも勝男がいる”という感想を見つけて、描いていたことはそんなに的外れじゃなかったのかもと思いました」。
そんな中で、思わぬ言葉にも出会った。「“老害”って初めて言われたんです(笑)。37歳なのですが、そんなふうに見られるとは思っていなくて。でも、誰かがそう感じたなら、それも事実なんだろうなと受け止めました。これから年齢を重ねていく中で、若い人にお節介をしていないか、価値観の変化にちゃんと向き合えているかを考えるきっかけになりました」。
谷口が特に印象に残っているエピソードとして挙げたのは、ドラマでは第5話で描かれた勝男と兄・鷹広(塚本高史)との関係が分かる場面。
「男性の読者から“すごく良かった”という声をいただいて。担当編集者も男性ですし、主人公を男性にしたことで、男性にも届く物語にしたいという思いがあったので、うれしかったです」と明かす。














