きっかけはラジオから
執筆を始めるきっかけの一つは、お笑いコンビ・ラランドのラジオ番組だった。リスナーでもある谷口氏は、火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)で個性爆発美容師・吉井渚を演じるサーヤと対面した際を「ただ笑い合った感じでした」と振り返る。
「(相方の)ニシダさんにご迷惑をかけていたら申し訳ないなと思って、ちょっとおわびしたのですが、サーヤさんはまったく気にしていない印象で。“ありがとう”的なことをおっしゃっていたかもしれません。ファン過ぎてあまり覚えていなくて、記憶が飛んでいるんです(笑)」。
登場人物のキャラクター設定について問うと、「言語化しないで描いている」と谷口氏。「キャラクターの行動をつないでいく中で、“この人ならこうするだろうな”という感覚で動かしているので、意識的に『大切にしよう』と思って描いたことはあまりなくて」と語る。無理に“テーマを語らせない”ことで、キャラクターの自然な息づかいが生まれているという。
担当編集者とは主人公の2人について、「海老原勝男(竹内涼真)の少しダサいファッション」や「出身地の設定」など、細部を話し合いながら形にしていったという。「山岸鮎美(夏帆)は中高生の頃、雑誌の“モテテク”特集を熟読していたような子」という裏設定もあるそうだ。














