「典型的な戦狼外交」Xという“おもちゃ”にハマっている?

こうした過激投稿の背景には、中国の外交方針の変化があります。
2010年代以前、中国の国力が今より強くなかった胡錦濤国家主席の時代までは、国際社会での信頼獲得を重視する「低姿勢・協調型」でした。しかし、2013年以降、習近平国家主席の時代になると、「戦闘的・攻撃的」な外交=戦狼外交(せんろうがいこう)へと変化しました。
この方針の下で、中国の外交関係者たちは、自身の出世・保身のため、「ちゃんと戦狼外交をやっていますよ」とアピールする、いわば“本国向けに”過激になる傾向にあるということです。実際、過激な発言をしていた人が本国に戻って出世しているケースもあるといいます。
つまり、中国政府がこうした投稿を“推奨”しているという側面があるのです。
今回の薛剣氏の発言も「典型的な戦狼外交」で、大使と同クラスの地位とされる駐大阪総領事を叱る人もいないのでは?と安田氏は指摘。また、1日100件近く投稿するくらい、Xという“おもちゃ”にハマっていると思われる節もあるようです。
ただ、普段は気さくで紳士的な一面もあるということで、戦略的に過激な発言をしている面もあるのではないかといいます。














