「産まれるとなっても、誰の顔も思い浮かばなかった」


 女は被告人質問で、死産した瞬間の心境を、こう振り返りました。


「産まれた時のことをしょっちゅう思い出すんですが、嬉しかった」
「亡くなっているのを見たときに、自分自身の生活を振り返って、すごく申し訳ない気持ちになった」

弁護人

「どんな行動をとっていればよかったなと、今は思う?」

「誰かに相談したり、病院に行けばよかったかなと思っている」
自暴自棄で自分の身体に興味がなく、大事にして行動ができなかった。元々、人に頼ったり話すのが得意じゃなくて、今回の時も産まれるとなっても、誰の顔も思い浮かばなかった

 女は当時、仕事の待機場で寝泊まりしていたということです。母親とも中学生の頃から関係が良くなく、逮捕後に母親が一度面会に来た際も、会わなかったといいます。

 知人は、女が追い詰められていたのかもしれないと後悔の思いを口にしました。

女の知人(MBSの取材に対し)
「“病院に行こう”と言えていれば、結果が変わっていたのかなと、苦しい部分がある。相当追い詰められ、1人で抱え込んで、しんどかったのかもしれない。悲しかったし、自分に何もできなかった悔しさはある」