岩手県は3月、巨大地震に伴う最大クラスの津波が発生した場合の沿岸部の浸水想定を公表しました。想定では場所によって、2011年の東日本大震災を上回る津波に襲われる可能性があることが明らかになりました。復興途上の被災地に突きつけられている新たな課題を取材しました。

 岩手県が示した沿岸各市町村ごとの津波浸水想定は、今後起こることが想定されている日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害で、東日本大震災や1933年の昭和三陸大津波など過去に県内を襲った最大クラスの津波の浸水範囲も参考としています。
 浸水想定図には沿岸12市町村にある海沿いの代表地点112か所ごとに、押し寄せる津波の最大の高さや第一波と最大波の到達時間が記され、浸水の深さと範囲が色分けされています。それによりますと、宮古市より北にある多くの市町村で日本海溝沿いの巨大地震による津波が、過去の津波よりも大きくなる想定となっています。