気になる話題を深く掘り下げる「ユウキノフカボリ」今日のテーマこちらです。
―林業がピンチ

そもそも林業って何なのか見ていきたいと思います。

林業とは、木を植えてそして育てて収穫する。あるいは環境保全もしてるそんな仕事ですよということでした。

木材って具体的に何に使われているんですかと聞きました。

これ皆さんご存知だと思うんですが、やっぱり建築関係の材料が多いですよね。
そして木工製品、これも癒されてるって方多いんじゃないでしょうか?こういったとても大切なものです。

山形県というのは県土の約7割が森林なんです。
ですから「やまがた森林(もり)ノミクス」というものを提唱しています。
「やまがた森林(もり)ノミクス」とは、2013年に吉村知事が宣言しました。森林資源の適期の伐採や跡地への植栽ということで、循環させていこうというものなんですよね。

じゃあ具体的にどう循環させているのかということを見ていきます。
こちら県のホームページに掲載されてるものを借りしました。
山で当然育っている木がありますよね。
それを収穫してそして使うために加工し、いろんなものに使います。
施設、木工、製品、木質バイオマスあるいは農業などに使うものもありますよね。
それだけじゃなくて「植える」ということをして「育てて」その過程で山を整備して、さらに育ったものを「収穫していく」という、こうやって循環させるシステムのことなんですよね。
経済的に森林を生かしていこうというのが「森林(もり)ノミクス」ということになります。

ここまで聞くと、何やらうまくいってそうピンチなんてないじゃんって思いますよね。
でも、こんなお話があります。

やまがた森林(もり)と緑の推進機構
県林業労働力確保支援センター
古川和史 所長
「林業従事者はここ数年1200人ほどで横ばい状態。
高齢化が進んでいてやめる人も多いので全体的に増えない状況。
林業を拡大するためには労働者不足になってしまう」

実は課題は人手不足ということなんです。
就業者の数激減しています。2003年は2200人ほどいたんですが今は1200人と。
これ減ってる原因というのは何ですか?って聞いたところ「高齢化」です。
若い方が単純に入っていかないんですね。

にもかかわらず人工林は12万5000ヘクタールある中で、半数以上が伐採木ですから、もう半分以上採らなきゃいけないんですよ。
採らなきゃいけないんだけど、人が増えないんで、もうどうしようという状態になっているということなんですね。

はい、建築用の材料として人気が高まっているのに人手が足りていないということなんですね。

でもこの状態、手をこまねいているのか、そんなことはないということでこういった動きがあります。

今月5日、やまがた森林(もり)と緑の推進機構がはじめたのは・・・
林業に特化した無料の職業紹介所をオープンさせました。
今後は林業に興味を持つ人に、具体的な就業先を紹介するそうです。

やまがた森林(もり)と緑の推進機構
県林業労働力確保支援センター
古川和史 所長
「まずは自然を愛する人 木を好きになってくれる人
そういった若い人たちに林業に就いてもらいたいと思う」


人手不足の理由を具体的に聞きました。

林業関係者の方はこう言っています。
稼ぎどきが集中するそうです。
公共事業の発注が集中するということで実は今が一番忙しいタイミングと言えるそうですよ。ということで実は「定期的に休みたい」とか「ゆとりを持ちたい」という最近話題のワークライフバランスが若干なじまない環境にあるので、ここを改善したいということでしたね。

そして、若者の仕事意識。例えば3年とか5年とかで仕事をしたらもう次の仕事をしたいって言って辞めていく方がポジティブに行ってしまうということで、なかなか定着もしないという悩みもあると言いました。

さらに先ほどからお話伺っている古川さんが言うには、
やっぱり危険が伴うというイメージがあると。
しっかり技術を学んで就労する必要があるので、やはりそういう意味でも専門的な教育が必要になってくるという課題もある。
あとは労働環境条件面などを整備していくことでどんどんアピールしていくしかないんじゃないでしょうかということでした。

では今回のまとめ見ていきます。
山形県はおよそ7割が森林。本当に多いんですよね。これって自然資源が豊かだということなんですよ。
活用するには、林業従事者をとにかく増やすことが必要。
そうしないと木を切れないですから、木工製品いいよねってどんなに話題になったって木を切り出せなければ使いようがないということです。

やはり求職者と林業関係者が双方良い形でマッチングすることが必要なんですよね。
ですから今回県が始めたのは、専門的な情報を、求職者に提供するための職業紹介ということになるんですね。
そうすれば、山形の資源がこれまで以上に有効に使われるんじゃないかということでした。
ちょっと気になる方、あるいは林業に興味ある方は、山形、森と緑の推進機構の方にぜひ連絡してほしいということでした。

やっぱり木というのは本当に癒しの素材として話題ですよね。山形にはふんだんにあるのでぜひ活用してほしいと思いました。