分厚い層の下にこそ「3I/ATLAS」の真の姿がある
この分厚い表面の下には、銀河宇宙線から完全に守られた、手つかずの内部があります。この層こそが、「3I/ATLAS」が遥か遠い星系で誕生したときの組成と構造をそのまま保っている「原始の状態」だと考えられています。
「3I/ATLAS」の内部は、表面の殻とはまったく違う組成を持つと予想されますが、現在のところ放出されているガスの源は浅く、この層まで達していない可能性が高いため、その内部はまだ謎のままです。
この発見は、恒星間天体の観測における新たな視点を示しています。
研究チームは、「現在、恒星間天体の観測で明らかになっているのは、はるか遠い宇宙の“原始的な形成環境”で生まれた元の物質ではなく、銀河宇宙線に影響され変化したあとの物質にすぎないのではないか」と指摘しています。














