2000年代以降、ハロウィーンの盛り上がりの過熱化

イベントとして一般化すると、それに伴いいろいろな問題も生じてきます。それまでにも1991年には電車内で仮装した集団が酒を飲み暴れたということでニュースになり、その後も新宿などの主要な駅ではハロウィーンの日には駅員が警戒をしていたということですが、2010年代に入るとハロウィーンの盛り上がりは過熱化していきます。

1991年には電車、駅構内でトラブルとなりました。映像に映るドラキュラは棺まで持ち込んでいました。その後もハロウィーンの時期には駅員は警戒を続けていたようです。

ハロウィーン当日の夜の渋谷を取材した映像は2014年から残っています。いわゆる「DJポリス」が出動し、交通整理をしないと歩けないほどの人が渋谷に集まるようになったからです。2018年には車が横倒しにされたりと一部が暴徒化する騒ぎがあり、コロナ禍を挟んで2023年には渋谷区がハチ公像周辺を封鎖、路上飲酒も禁止として、ハロウィーンには渋谷には来ないようにと区長が世界に向けて発信することとなりました。

2014年の渋谷の様子です。凝ったコスチュームに身を包んだ人、量販店で買ったコスチュームを着た人、普段着の見物人が入り乱れています。
TBSのアーカイブに残る、ハロウィーンの夜にいわゆる「DJポリス」が渋谷に登場した一番古い映像です。このあとコロナ禍までの数年間、ハロウィーンの夜の渋谷は人で溢れ、警察官が大勢で交通整理などにおわれることなりました。

ハロウィーンはもともとは宗教的な行事として始まったものと言われています。外国の風習を柔軟に受け入れ、日本独自のアレンジを加えてイベント化していくところは、日本の良いところでもありますが、他人に迷惑をかけるようなことは慎しんで楽しみたいですね。

大勢の人が集まる渋谷スクランブル交差点をお天気カメラで写した映像です。お祭り騒ぎで熱狂するのも楽しいですが節度をもって楽しみたいものです。