野菜たっぷりのあたたかい蕎麦。静岡県川根本町下泉の食事処「三ツ星村」です。なにか、そばにかけていますね。よく見ると黄色い粉?
<篠原大和記者>
「蕎麦には唐辛子、という人も多いと思いますが、こちらの店ではテーブルにゆずの粉が置かれています」
今回のしずおか産は「川根本町産ゆず100%のゆず粉」です。
川根本町は、ゆずの収穫量、静岡県内1位。山あいならではの昼と夜の寒暖差や、たびたび発生する川や山の霧など、まちの自然環境が香りのいいゆずを育てます。
こちらはゆずの加工場です。「KAWANE SENSE」は川根本町の魅力を多くの人に伝えることを目的とした会社で、特に力を入れているのが地元のゆずを使った加工品づくりです。
<「KAWANE SENSE」代表 浜谷友子さん>
「恥ずかしながら川根本町に生まれたのに、数年前までゆずを栽培していると知らなかった。初めて食べたときに風味にびっくりして、これは世界にも発信していくべきだと思いました」
誰でも手軽に楽しめて、お土産にもしやすいようにと作ったのが、ゆず粉です。種をとり除き、果肉から皮まで丸ごと乾燥させて粉末にしました。
<「KAWANE SENSE」代表 浜谷友子さん>
「川根本町のゆずは11月と12月が収穫期。ゆずは、そこまで日持ちがよくなくて、時間が経つと香りが薄くなる。フレッシュな時に乾燥させることで、1年を通して風味を味わっていただける。新鮮なままのいい香りを乾燥して閉じ込めてしまう」
料理にかければさわやかな香りが広がり、味わいにも変化が生まれます。
<ゆず粉を使った人は>
「ゆずの味がしっかりしていておいしい」
他の材料に混ぜ込んで、熱を加えても風味がしっかりと残るので、クッキーなどの焼き菓子にもぴったりです。発売後、海外からの反響も大きく、浜谷さんはフランス語などの紹介動画を作成しました。
世界からも愛される川根本町の「ゆず粉」。支えとなっているのは、静岡県藤枝市の会社が持つ高い技術です。浜谷さんがゆずを持ち込んだのは、乾燥機の販売や食品の乾燥などを行う藤枝市高柳の「沖友」です。
全国で唯一、マイクロ波減圧乾燥機を販売している沖友。低温で高速乾燥を行い、色や香りなど原料の成分の劣化を防ぎます。ゆずは、全てこの機械で乾燥しています。
<「KAWANE SENSE」代表 浜谷友子さん>
「静岡県内に特殊な技術を持つ会社があって本当によかった。川根本町だけではできなかったこと。オール静岡でこれからも世界に立ち向かっていけるような気がしてうれしい」
川根本町の「ゆず粉」は、町の豊かな自然と地元への思い、そして、県内企業の高い技術が加わった、しずおか産です。
注目の記事
【初密着】110番通報を受ける『大阪府警・通信指令室』 約2割は"迷惑通報"など緊急性なし「何千回も同じ内容でかけてくる」 それでも府民の命を救うため「どんな声にも耳を傾ける」

「謎の光る帯」上空で目撃 明け方に揺れるその正体は…専門家に聞いてみると 鹿児島・姶良市

今シーズン「ノロノロ台風&迷走台風」多発か さらに勢力は去年より増す可能性も 海水温の上昇だけでなく“偏西風”にも理由があった 備えるため「予報円」正しい理解を tbc気象台

富士山噴火 その時、大量の火山灰が降ると…「人の流れ、物の流れが滞ってくる」 専門家が指摘する準備と対策

「3行超えたら威圧感」「その絵文字は怖い」令和7年のSNS作法 あなたはついていける?「インスタは顔にモザイクがカワイイ(*´ー`*)」え??【原田曜平教授も解説】

ラオスで広がる日本人“児童買春ツアー”の闇 授業の合間に呼び出され…性的搾取される少女たち
