長野市内には、700を超える公園や遊園地があります。
その一つ「青木島遊園地」が、2023年3月で廃止されることが大きな議論になっています。その背景を取材しました。

「青木島遊園地を廃止することにしましたのでお知らせいたします、かなりの音が発生する状況となっていた経緯があり・・」

2022年10月、地区の住民に向け市が回覧板で回したものです。
これについて8日、市が説明の場を開きました。

(長野市公園緑地課・石田光一課長補佐)
「児童センターと保育園、小学校が近接している遊園地は他にはなくて同様な配置の遊園地はない」

青木島遊園地は、2004年4月1日に住民の要望を受けて開設されたもので、18年間、地域の子どもたちの遊び場となっていました。

その周辺には、住宅地が広がっているほか、小学校、保育園、児童センターがあり市内に700以上ある公園や遊園地のなかでも唯一の立地ということです。

この利用者にとっては、好立地ともとれるこの遊園地ですが近くの住民からは騒音を訴える声もありました。

周辺からは、廃止を惜しむ声も聞かれました。

「悲しい思いでいっぱい」
「決められた廃止を考え直していただいて青木島の子どもたちを育てられるアイデアが出てくればいい」
「これから日本を支えていく子どもたちを見守っていかないと」
「子どもたちが公園で自由に遊べるように市長には最善の判断を」

さまざまな所で議論になっていますが、青木島遊園地の経緯です。

遊園地は地元の要望を受けて2004年に児童センターとともに作られました。

設置後近くの男性住民から「おおぜいの人の声や迎えのエンジンの音」について市や児童センターに意見がありました。

2008年、長野市は意見を受けて遊園地の出入り口を変更し、植栽を追加します。

その後利用者の減少もあって2022年1月の地元からの要望を受け2023年3月廃止となります。

取材した上原記者です。
取材してみて課題はどこにあったのでしょうか。

まず、最初の設置にあたり長野市の地元への説明が十分でなかったことです。保育園、小学校、児童センターが集まることで子供が集まることは予測できました。

いわばスタートからボタンの掛け違えがあったとも言えますね。住民からの意見はどうでしょう?音の聞こえ方、感じ方には個人差がありますね。

長野市は出入り口の変更や大規模植栽の設置で対策をしたという考えでしたが住民は、そのことについて十分な説明がなかったと言い分は平行線です。

廃止については十分な説明があったのでしょうか?

市は区長会に説明したとしていますが、住民からは廃止に対して反対意見が強かったということで、近隣住民に対して十分な説明だったとは言えないと感じました。
最初からのかけ違いが解消されないままになったことが問題を大きくしたと感じました。