今年2月の大雪で「大規模な運休」を経験したJR北海道は、今シーズンから新たに導入した雪害対策の設備を公開しました。

 JR千歳線・島松駅に新たに設置されたのは、駅の構内や線路の積雪状況がリアルタイムで分かる「降雪カメラ」と、雪の深さを自動で計測する「積雪深計(せきせつしんけい)」です。
 これらの機器は、札幌圏の20の駅に設置されました。
 JR北海道が、こうした雪害対策に乗り出したのには2月の「苦い経験」があります。

 札幌圏を襲った2度の大雪で、列車や線路が埋まりました。除雪が追いつかず大規模な運休が発生。100万人を超える利用者に影響が出ました。
 JRにとって、雪害対策の強化は喫緊の課題となりました。

記者リポート
「2月の大雪では、長時間の作業で機械が故障したケースがあったことから、今年度は新たに機械を2台導入して除雪体制を強化しました」

 今年度、新しい除雪機械を、札幌圏の千歳駅と当別駅に配備。今後、さらに10台導入する計画です。
 また、駅の除雪時間を確保するため、来年1月と2月は、土曜の夜と日曜の朝の普通列車5本を計画的に運休させます。

JR北海道 綿貫泰之 社長(今年11月)
「予防除雪的なところで、お客様にご迷惑をかけますが、ご理解いただきたい」

 利用者からの「運行情報が分かりずらい」との指摘を受け、ホームページやツイッターでの情報発信についても見直しを進めました。
 JRによりますと、雪害対策関連でかかる費用は、1シーズンでおよそ60億円ということですが、JRは今回の一連の強化策に30億円余りを投じています。


12月7日(水)「今日ドキッ!」午後6時台