宮城が好きなんだなと実感した

――活動の傍らには、常に地元への思いがあったのでしょうか。

山寺宏一さん
「そうですね。どれだけ宮城から離れても、自分は宮城県人だというつもりでいます。震災があって、なおさら『やっぱり僕は宮城に育てられて、宮城が好きなんだな』ということを実感した、という感じですかね」

大きな災害はなければよかったことだと前置きしつつも、だからこそ生まれた関係性もあったと語ります。

山寺宏一さん
「毎年毎年、忘れないでいることが一番大事だと思います。ただ、人間は日常生活に追われて大切なことを忘れがちになってしまうこともある。だから、10年や15年といった節目の時にまた思い出すことは、決して悪いことじゃないと思うんです」

そして、これからの地元への関わり方についても言及します。

山寺宏一さん
「今まで自分がやってきた声優という仕事を生かして、地元の皆さんが元気になって、より魅力ある街になるような何かお手伝いができれば、という思いは持っています」