札幌市北区の百合が原公園に新たなスポットが誕生します。
自治体が民間事業者の力を借りて一緒に公園づくりをする制度を初めて活用したもので公園の魅力アップを目指します。
ケーキ入刀ならぬ、フォカッチャへの入刀。
オープニングセレモニーが行われているのは…。
井元小雪 記者
「木々を抜けると先に見えてきたのは、なにやら面白い形の建物です」
札幌市北区の百合が原公園に25日にオープンする新しい施設『LiLiLi(リリリ)』です。

「Living(リビング)」と「Life(ライフ)」そして「Library(ライブラリ)」の冒頭の2文字をとって名づけられました。
この「リリリ」にあるカフェのオススメメニューは、札幌のパン店「どんぐり」とコラボしたフォカッチャサンドです。
フォカッチャにはさむものはアボカドとエビやスイーツ系のチョコバナナ、さらに…。
井元小雪 記者
「見てくださいこのボリューム!コーンが香ばしくて、フォカッチャがふわふわですね~」

また、札幌のコーヒー専門店やジェラート店が監修した特別メニューも楽しめます。
この「リリリ」のオープンのため札幌市が初めて導入したのが『パークPFI(ピーエフアイ)』という制度です。
『パークPFI』は、自治体が公募した民間事業者に公園の土地を有償で貸し出して飲食店などを出店してもらい、その収益の一部を公園の整備に充てる仕組みです。さらに今回の『パークPFI』で特徴的なのが「地域とのつながり」です。
カフェの隣にある「学びのかまくら」では、地域の住民たちが集まったり、参加したりできるレンタルスペースやフリースクールなども計画しているほか近くの高等支援学校と連携して生徒にカフェのスタッフとして働いてもらうことで、就労支援にもつなげていきたい考えです。

YURIGAHARAPARKFUTURELAB 林匡宏代表
「学びの場を作っていくところは、最大のチャレンジかなと思ってます。カフェで就労支援ができたり、そういう環境を作っていくことが本当の魅力になっていくかなと思います」
札幌で初となるこの『パークPFI』ですが
【メリット】
▼自治体側・施設の老朽化に対する整備や維持管理コストを民間が負担してくれることでサービスや公園の魅力の向上
▼事業者側・飲食店などで長期的な収益が期待できる
【デメリット】
▼公益性と採算性のバランスがとれるか
▼地域ニーズに即した事業内容か→うまくいかなければ、企業が撤退するおそれも出てくる
『パークPFI』の導入は、札幌は今回が初めてですが、現在全国180か所以上で活用されているということです。
札幌市は、今後、百合が原公園での効果を検証して市内のほかの公園への導入も検討するということです。