国内外に波紋を呼んだ“村山談話”

村山富市 総理(1995年8月15日)
「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで、国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して、多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもない、この歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて、痛切な反省の意を表し、心からのおわびの気持ちを表明いたします」

「植民地支配と侵略」「痛切な反省」、さらに「おわび」といった言葉を盛り込んだ談話は、国内外に大きな波紋を呼びました。

総理退任後、2000年に政界を引退。晩年まで「平和」にこだわった村山さんは、かつての「談話」について、こう語っています。

村山富市さん (2015年6月)
「村山談話というのは、何も謝ることが目的で出したわけではない。戦争はしないんだと、平和で生きるんだということを国で宣言する。そのためには、過去の歴史というものをしっかり反省をした上で、再び過ちは繰り返さないという決意で、これからこう生きるんですということを証明する必要がある。そういう意味であの歴史認識というものを出した」

いま、「連立」で政治が揺れる中、村山連立政権が遺したものを、どう受け止めたらよいのでしょうか。