鹿児島市の中心部で去年11月、4人が車にはねられ、1人が死亡した事故です。17日、過失運転致死傷の罪に問われている女の初公判が開かれ、起訴内容を認めました。
うなだれるような様子で証言台に立った、鹿児島市の無職・吉崎順子被告(85)。過失運転致死傷の罪に問われています。
起訴状などによりますと、吉崎被告は去年11月、鹿児島市下荒田1丁目の交差点を乗用車で右折する際、横断歩道や歩道を歩いていた4人をはね、姶良市の今西和隆さんを死亡させ、3人に足の骨を折るなどのけがを負わせたとされています。
事故当時、吉崎被告は警察の調べに対し、「ブレーキを踏むつもりが、誤ってアクセルを踏んでしまった」と、容疑を認めていました。
17日、鹿児島地裁で開かれた初公判で吉崎被告は起訴内容を認め、「本当に大変なことをしてしまった。自分が生きているのがつらく、本当に申し訳ない」と、声を震わせながら、何度も謝罪しました。
検察は、吉崎被告が2016年以降、人身事故を含むあわせて5件の事故を起こしていたと指摘。検察官からブレーキを踏み間違えた原因を問われると、「ブレーキを踏んでいたのに、なんで足が右のアクセルにいったのか自分でも分からない」と述べました。
17日は、亡くなった今西さんの姉も証言台に立ち、「過去に事故を起こして免許返納しなかったことに驚いた。弟はどうして死ななければならなかったのか」と涙ながらに訴えました。
次回の公判は12月1日です。