長野県産のワインはコンクールで高い評価を得るなど評価を上げ続けています。
長野市の郊外過疎が進む地域を元気にしたいとブドウ栽培に取り組む男性が作ったワインが完成しました。

長野市在住で日本ソムリエ協会の名誉職であるマスターソムリエの高野豊さん。
長野市中心部のトイーゴ広場では6日、高野さんが監修したワインの販売会が開かれました。

「年々よくなっているんですけど特に前回と今回とでは飛躍的によくなりましたね幼稚園の園児から大学生になったような感じです」

高野さんが国際的に通用するレベルになってきたと話すのがキラリ信更(しんこう)です。
長野市郊外の信更地区でとれたブドウを使って醸造しています。
栽培するのは柴田優伸(たかのぶ)さん。風土がワインブドウに適していると高野さんに勧められ2015年から妻や地元の有志と栽培をスタートさせました。
しかし、本業は土木会社の社長でワインに関しての知識は全くありませんでした。

「信更町どんどんどんどん若者が減少しちゃってて、若い人が農業で生計たてられる場があればと思って」

県が実施する研修会に参加したり栽培農家を招いての勉強会などを重ね2019年に初めてワインの醸造に成功。

「すごいうれしいですね家内と一緒に喧嘩しながら栽培していてもみなさんが美味しいって飲んでもらえればそこですべて忘れられる」

当時の生産量は300本ほどでしたが、2022年はおよそ200アールの畑から収穫したブドウで1800本を作るまでになりました。

そんな柴田さんが畑に地元の小学生を招いて開いているのが2分の1成人式です。

10歳の記念にワインブドウの苗木を一緒に植えてその子たちが二十歳になったらワインを贈るというもの。

地元のことを忘れずにいてほしいという願いを込めました。

「その子たちが成人式迎えてね地域に戻ってきてくれればねやっている事業も成功かなと楽しみにしています」