「政局はこれから本格化」これまでは公明党が“つっかえ棒”のような役割

岩田政治部長:
3党党首会談が終わった後、玉木代表が「野党3党に公明党が入っても参議院では過半数に行かない。だから仮に自分が総理に選ばれても、政権運営は非常に厳しい状況になると思った」と話されていて、すごく慎重というか「過半数いかないんだったら総理になっても大変だ」と言っています。

一方の高市総裁は、「総理指名の瞬間まであらゆる手を尽くす。総理に絶対なってやると思っている」と。

そうなると、高市総裁を倒さなければいけない統一候補として、玉木代表で大丈夫なのかと感じてしまうのですが、そのあたりはいかがですか?

安住 幹事長:
15日に野田代表からもお答えしましたが、結局自民党も同じです。多数にならない。これは熟議でやっていくしかない。だから、明快な答えがなかったと言いますが、誰も出せないはずです。

参議院では自民党ですら100議席、野党で148議席だから大差です。そのように考えると、誰に向かって質問してもちゃんとした答えが返ってこないことを質問なさったのではないかと思います。

おっしゃる通り、高市総裁はそういう意味では今、一生懸命やっているから一歩先に出ているような感じがします。ですが、別に玉木代表を追い込んでるわけでは全くなくて、野党として固まれるのであれば、私は野田代表でも、玉木代表でも、藤共同代表でも、チャレンジしないかと言っているんです。

トラウデン直美さん:
このような維新と自民の動きがあって、少し政権交代の現実味が遠のいてしまったのかと思うのですが、それでもまだ実現の可能性を探っていらっしゃる段階にあるのでしょうか?

安住 幹事長:
今は始まりであって、この政局はこれから本格的に始まります。なぜかというと、やはり長年支えてきた公明党が離脱するというのは歴史的なこと。選挙の面、政治面、それから政策面からも、ある程度公明党が自民党を支え、つっかえ棒のようになっていたからこそ、自民党政権はもってきたと思う。

これがなくなってから、例えば維新と組んだとしても過半数いかず、ギリギリです。そういう点では、私は政局はこれから大きく動き出すと思います。

トラウデン直美さん:
21日の臨時国会まで日がない中で、ここからどのような動きがあるのでしょうか?

安住 幹事長:
首班指名に関してはおっしゃる通りです。

これは当然私達と自民党では48票も違うので、自民党の方が有利に決まっています。比較第一党で、尚且つ今維新ときっかけを掴んで話し合いもする。

ただ、不吉な事を言うようですが、長い歴史を見ると公明党のようなしっかりした組織のない政党が自民党と一緒になると、その小政党はことごとく次の選挙までになくなっています。自民党と組むというのは、それくらいリスクもある。

果たして維新の皆さんが本当にそういうリスクを抱えながらも、自民党とやるかどうかというのは、私はまだ判断が早いのではないかと思います。