大会直前に恩師との別れ・・・目指すは「金メダル」

陸上界に歴史を刻んだ藤井選手ですが、決して万全な状態ではありませんでした。

レースで胸につけていた喪章。

藤井選手をサポートしていた所属チーム、エディオンの元監督・川越学さんが、大会直前に63歳という若さで亡くなったのです。

8月末に北海道で行われた合宿では、練習中の藤井選手に伴走する川越さんの姿がありました。

宮脇憲一 アナウンサー
「合宿中の悲報をどう乗り越えた?」
藤井菜々子 選手
「世界陸上に向けた強化の合宿中で、精神的にしんどかったり、なかなか受け入れられない気持ちはあったんですけど、ここで私が落ち込んでいても、川越さんは喜んでくれないと思いましたし、周りのサポートもあって、なんとか残りの1か月、世界選手権に向けて気持ちを立て直せたかなと思います。メダルを絶対にとりたいと思えたのも川越さんの存在があったからで、少しだけでも恩返しができたと思います」

今は亡き恩師への感謝も胸に、飛躍し続ける藤井選手。
今後の目標は?

藤井菜々子 選手
「オリンピックまであと3年、世界選手権は2年と時間はあるので、そこにどう向かっていくか。フォームもそうですけど、技術的なところにまず課題があって、修正していかないといけないと思っているので、自分の課題を見つけて、またさらにそこを修正して金メダルに向かっていきたいなと思います」