人間の世界に “力” による上下関係ができてしまうように、動物の世界にも上下関係があります。強い個体はごはんに早くありつけたり、良い縄張りを確保できたり。でも、その序列って「体の大きさ」だけで決まるわけじゃないみたいです。OIST(沖縄科学技術大学院大学)の研究チームが、マウスの “勝ちグセ・負けグセ” の裏で動く、脳内のスイッチを探り当てました。

どんな研究?

実験の対象は雄マウスのグループ。細いチューブの両端から1匹ずつ入って、真ん中で “押し合い” 。押し勝ったほうが勝利! というシンプルな方法で、強い個体を調べる「優位性チューブテスト」を実施しました。

強い個体を調べる「優位性チューブテスト」 画像提供:マオチン・シュー博士



何日も繰り返し対戦を重ねて、勝ち続ける「優位」のマウスと、負け続ける「劣位」のマウスを分類。さらに面白い仕掛けもありました。