「藻場」を増やす取り組みも

一方、藻場を増やそうという取り組みも始まっています。「みえた、みえた」
9月27日に行われたのは、アマモの種を取る作業。地元のロータリークラブでは2024年から、アマモの繁茂に乗り出しました。
福山北ロータリークラブ 池田敏明会長
「自然の力だけでは、これ以上、もとには戻らないと思うんです。だったら人間が手を出して、まず今の状態を維持する、その次は回復させる」
いかだには、7月に大崎上島町で採取したアマモが入っています。

地元の中高生やロータリークラブのメンバーなどが、アマモの入った網を引き上げます。続いては、引き揚げたアマモから種を採取する作業。
「ちょっと白っぽい」「白っぽい」「あっ、これこれ」「えー、そんなのを見つけていかないと行けないんですか」「つぶれえないのが種になるよ」
海の中で成熟させたアマモの種は黄緑色で大きさは2、3㍉ほど。参加者たちは目を凝らしながらピンセットなどを使って、根気よく小さな種を探していきます。
参加者
「こりゃあ、難しい」
福山北ロータリークラブ 池田敏明会長
「みんな関心を持っていただいて、うれしいです。まず地域のみなさんに目を向けてもらいたい。「命の海」と私どもは呼んでいるんですが、これを未来につないでいきたい」
採取した種は11月下旬ごろに植え付けを行ない、発芽や生育状況を観察していくということです。
漁場を守るための戦いはまだ始まったばかり。地域をあげての模索がまだまだ続きます。