早朝の空襲第1波で読谷が襲われた

午前6時40分ごろ、米軍機は北飛行場をめがけて攻撃を開始。そのとき、飛行場の建設に動員されていた比嘉さんの知人も、攻撃に巻き込まれました。
比嘉弘政さん(89)
「(戦闘機が)日の丸じゃなくて、星の形なんですよ。『あ、これ違う』と、こう思ったちょっとした間に通り過ぎて、向こうでもう攻撃が始まって、もう結局、飛行機から機関銃、飛行場めがけてドンドン撃つ」
「飛行場(建設)に働きに行っている人が1人亡くなったと聞いています」「うちの一番上の兄と同級生だったんです」
軍事施設を標的に、そして民間人も巻き込んだ読谷村への攻撃。近年の南西諸島を中心とした防衛力強化の動きが、あの悲劇を再び招きはしないかと、比嘉さんは危機感を強めています。

「戦争が始まるとどこを先に攻撃されるか、皆さん考えてもらいたいと思う。やたらにあちこち攻撃するんじゃないと思うんですよ」「だから、できるだけそういうのは、基地はないほうがいいと。基地があるゆえで、被害を被るということは考えられると思います」
戦争の記憶が刻まれたこの場所で再び悲劇が繰り返されないことを、比嘉さんは願っています。