「個人的な関係を構築することが極めて重要」トランプ氏元側近 新総理に提言

一方、トランプ氏は一筋縄ではいかないと警鐘を鳴らすのが、元側近のジョン・ボルトン氏(76)だ。10月2日、取材に応じた。

ボルトン氏は第1次トランプ政権で国家安全保障担当の大統領補佐官を務め、米朝首脳会談に同席するなどしていたが、トランプ氏と外交方針の違いが浮き彫りになり、政権を離れた。

村瀬キャスター
「トランプ現政権と1次政権の違いで特徴は?」

元大統領補佐官 ボルトン氏
「今見えているのはより純粋なトランプ氏です。彼は意図的にイエスマンだけで脇を固める決断をしました。側近はただ『イエス サー』としか言いません。トランプ氏がより予測不能になったのではなく、予測不能であることがより見えやすくなっただけなのです」

こうしたトランプ氏と向き合うには何が必要なのか。

元大統領補佐官 ボルトン氏
「重要な点はトランプ氏には一貫性が無いということです。大事なテーマを話すタイミングを逃さないためには、総理大臣は彼と個人的な関係を構築することが極めて重要なのです。彼は戦略的・国家安全保障的な観点で物事を考えず、外国の指導者との個人的な関係というフィルターを通して考えるのです。トランプ氏は指導者と良い関係にあれば、その国と良好な関係にあると信じているのです」

“トランプ外交”を間近で見たボルトン氏は、こうも助言した。

元大統領補佐官 ボルトン氏
「新しいリーダーはトランプ氏を聞き役に回らせては絶対にいけません。彼は自分が話し手にならないと嫌なのです。それと長い文章はめったに読みません。綺麗な色付きの図表が彼の関心を引くのです」

新しい日本のリーダーは、「長期的な視野を持つべき」だと話す。

村瀬キャスター
「日米関係はトランプ政権にとって優先事項として扱われると思う?」

元大統領補佐官 ボルトン氏
「残念ながら日本のリーダーたちが、トランプ氏に日米関係の重要性を思い出させるにはかなりの努力が必要です。彼は『我々は日本を守っているが見返りがない』という主張に囲まれています。日本は、アメリカが安全保障を提供しているだけでなく、恩恵も得ているのだと納得させないといけません。

私からのアドバイスは、彼と付き合うのは難しいが、永遠に続くわけではないということです。2028年には新たな大統領が選ばれるため、長期的な視野で考えるべきです。直面している課題に対処しなければならないが、トランプ氏の任期にも限りがあるということを常に心に留めておくことです」