集中するインフラ施設・住宅への攻撃は「ロシア軍劣勢の証」

ーーロシアによるウクライナのインフラ施設への攻撃ですが、11月28日にウクライナの国防省のツイッターでの発表では、侵攻から9か月でロシアから1万6000発以上のミサイルが発射されたということです。そのほとんどが民間の施設やインフラでした。軍事施設に向けて発射されたのが1万6000発のうち約500発ということです。97%が民間施設を標的にしているということです。こうしたことから何がわかりますでしょうか?
「これはロシア軍の劣勢の証といえます。1万6000発を時期を分けてみると、輸送インフラや住宅への攻撃は、9月以降増えております。つまり、ロシア軍が劣勢になってからインフラ設備を狙って、冬の寒さを武器にしようとしている。それがロシアの狙いだと思います」
ーー冬の寒さを武器にするというのは、やはり精神的なダメージを与えるというところなのでしょうか?
「ウクライナ国民の戦意、軍だけじゃなくて、全土に落とすことで、暗闇と寒さ、砲弾の恐怖に陥れることによってウクライナ人の戦意を奪おうとしているところですね、私も最近ウクライナに取材をしているんですが、むしろ逆で、ウクライナ人は絶対に諦めない。プーチン大統領への憎しみ、ロシア軍への恨みでむしろ戦意が上がっている。『私達は耐える』というようなことも言っていますので、それは逆効果ではないかなとも感じます」
ーーウクライナ侵攻では今後はどのような懸念がありますでしょうか?
「新型コロナが一つ挙げれられます。被災地のコロナはあまり報じられていないのですが、ワクチンを全く受けてないんですね。となると、オミクロン株についても対応できない、免疫がない、一気に広まると、免疫力が弱っていますから、コロナが広がるのではないか。そして砲弾以外で病気が原因で亡くなる人が増加しているという報道もあります」

















