今年のノーベル生理学・医学賞の受賞者が発表され、大阪大学免疫学フロンティア研究センターの坂口志文特任教授(74)ら3人が選ばれました。

 坂口さんは免疫学が専門で、「制御性T細胞」と呼ばれる免疫の過剰反応を抑える働きを持つ細胞を発見したことで知られています。

 坂口さんが発見した「制御性T細胞」は自己免疫疾患を防ぐ働きをしますが、逆に、この「制御性T細胞」を除去することで、癌免疫治療に効果があることもわかっていて、アレルギーやがんの治療などへの応用が期待されています。

 日本のノーベル生理学・医学賞の受賞者は2018年の本庶佑さん以来6人目です。

 坂口さんは大阪大学免疫学フロンティア研究センターで特任教授をつとめていて、2015年に、ノーベル賞の登竜門のひとつと言われるガードナー国際賞を受賞。2020年には、免疫学などでの優れた功績に対して与えられるロベルト・コッホ賞を受賞しています。