自民党総裁選で高市氏が新総裁に選出されました。県内の党員投票でも高市氏が最多票を獲得し、県選出の国会議員や野党からは様々な声が上がっています。新総裁のもとでの政権運営や、支部長が空席となっている富山1区を含む衆院選の行方に注目が集まります。

自民党総裁選、富山県内で投票権のある党員・党友2万3819人のうち実際に投票した人は1万6214人で、投票率は68・07%でした。

トップは高市氏の6100票で、2位が小泉氏の5013票、3位は林氏の3046票で、4位は茂木氏、5位は小林氏でした。

今回は高市氏が1131票を上積みし、石破政権を閣僚として支えた小泉氏が2422票、林氏が2425票をそれぞれ上積み。前回の総裁選で石破前総裁が獲得した7376票は小泉、林氏を中心に分散した形となりました。また、決選投票の地方票は、党員・党友票トップの高市氏に投じられました。

自民党富山県連 宮本光明幹事長
「こうして衆参ともに少数になっている現状の中で、強いリーダーシップを発揮していただけるのが、高市さんではないだろうかという票の表れだと受け止めている」

県在住の国会議員4人の投票先です。

田畑氏は1回目の投票で小林氏へ。決戦投票先は明言しませんでした。上田氏は1回目が茂木氏、決選投票は高市氏でした。橘氏は1回目、決選投票ともに小泉氏に投票。野上氏は1回目、決選投票ともに非公表でした。

高市氏が新総裁に選ばれたことについては…。

田畑裕明 衆議院議員(富山1区)
「結果として高市新総裁が誕生いたしました。私自身は、地方票、党員の皆さんの票というのは、大変重いものだというふうに認識をしておりました。以上です」

上田英俊 衆議院議員(富山2区)
「非常に哲学のしっかりした方でありますので、高市さんらしさを総理として総裁として発揮していただきたいというふうにご期待申し上げたい」

橘慶一郎 衆議院議員(富山3区)
「最後の演説でいろんなことがあって、高市さんが非常に、会場の雰囲気としてもやっぱり『そうかな』という感じになったんだと思います。新総裁のもとで、いろんな国の課題の解決ということについて頑張らなきゃいけないし、私どももまた力を入れて頑張っていきたい」

野上浩太郎 参議院議員
「ここからが重要でありまして、高市新総裁のもとで一致結束をして進んでいくということが必要だと思いますし、様々な取り組みについてスピード感をもって進んでいくということが重要」

一方、県在住の野党の国会議員からは高市氏の保守的な政治姿勢や総裁選で生じた政治空白を懸念する声が上がりました。

立憲民主 山登志浩 衆議院議員(富山1区 比例 北陸信越ブロック)
「不安でいっぱいです。歴史認識ですとか、男女共同参画、ジェンダー、多様性、こういったことを積極的に進めてきた方ではありませんので、今後その言動が厳しく問われるのではないか」

国民民主党の庭田幸恵参議院議員は「総裁選で政治空白ができている」とし、「去年3党で合意したガソリンの暫定税率廃止や年収の壁引き上げなど物価高対策をスピーディーに実行してほしい」としています。

日本維新の会の柴田巧参議院議員は「自民党の表紙が変わっただけでは意味をなさない。高市新総裁がどういう政策や姿勢で臨むのかしっかり見極めたい」とコメントしました。
衆議院が解散となり総選挙となるか分かりませんが、富山県内では田畑議員の無断・架空党員登録問題で富山1区の支部長を空席にする取り決めが党本部と県連の間で交わされています。
新総裁選出の影響について県連の宮本幹事長は「どんな党役員人事となっても引き継ぐと党本部から回答を得ている」と話しています。
JNNの世論調査では高市氏に「期待する」と答えた人が66%にのぼりました。暮らしに直結する政策や野党との連携はもちろんですが、衆院選の動きにも注目が集まります。