「格差」への不満を巧みに吸い上げたAfDが躍進 不満のはけ口は移民や難民へ

AfDは、2月の総選挙で前回から得票率を倍増させ、第2党に躍進。特に旧東ドイツ地域のほぼ全域で、得票率が首位に立ったのです。

旧東ドイツ地域のAfD支持者
「AfDのおかげで絶対に安全になる。それにもっと年金も良くなる。労働者の税金も下がる」

人々の「格差」への不満を巧みに吸い上げたAfD。その不満の矛先とされたのが、移民や難民です。SNSでも…

AfDのインスタグラム
「移民は経済を活性化させる?間違いだ!」

移民のために多くの税金が使われ、ドイツ市民の負担が増えている、などと訴えています。

AfDが支持を伸ばした背景について、専門家は…

高千穂大学(国際政治) 五野井郁夫 教授
「東ドイツ出身の方々にとっては統一をして、民主主義が入ってきた。それとともに入ってきたのは資本主義。バラ色の人生が待っていると思ったけど、グローバル化の“カモ”になってしまった。“2級市民”になっているんじゃないかという感覚に非常にさいなまれている。そこで、不満を持っている旧東ドイツの方々に目をつけたのがAfDという極右政党。右派ポピュリズムとして、移民のいないドイツに戻れば万事解決すると」

格差がもたらす不満のはけ口を、移民や難民に向けるポピュリズム。それはいまや、ドイツだけではありません。