――遮光器土偶の違い、見るポイントは?

(山田学芸員)マニアックな見方ですが、模様や形に少しずつ違いがあり、県ごとの傾向があります。「口」を表していると考えられる穴の位置が、秋田県で出土したものは、目と目の間の下あたり、通常の口の位置にあります。一方、青森県や岩手県で出土したものは、穴は目と目の間に位置しています。

遮光器土偶 秋田県大仙市蔵
遮光器土偶(複製)青森県つがる市出土

横や後ろから土偶を見ることができるのは展覧会ならではで、例えば背中が擦れているものは、背中を下向きに保管されていたのではないでしょうか。