台風21号(マットゥモ)は、フィリピンのルソン島を通過して西へ向かい、あすには南シナ海へ出るとみられています。

気象庁によりますと、3日正午現在、台風の中心はルソン島にあり、西北西へ時速20キロメートルで進んでおり、中心気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルに達しています。

台風の中心から全域75キロメートル以内では風速25メートル以上の暴風が吹き荒れており、全域280キロメートル以内では風速15メートル以上の強風域となっています。

台風21号の今後の進路について、4日午前0時には南シナ海へ進み、中心気圧990ヘクトパスカル、最大風速25メートル、最大瞬間風速35メートル。予報円の半径は65キロメートルとなる予報です。

4日正午には、中心気圧980ヘクトパスカル、最大風速30メートル、最大瞬間風速45メートルと再び勢力を強める見込みです。

5日午前9時には、南シナ海を西北西へ。中心気圧970ヘクトパスカル、最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートルと「強い」台風に発達する予報です。

台風21号については、日本列島に直接影響を与える進路予想にはなっていません。

■あす4日、また新しい熱帯低気圧が発生か

いっぽう、気象庁の最新の予想天気図では、日本の南の海にある低気圧が、あす4日夜にも新たな熱帯低気圧が発生する予報となっています。

熱帯低気圧は「台風のたまご」とも呼ばれ、その後の発達や進路が注目されはじめるきっかけとなります。今夜からあすの最新予想を引き続き注視していきます。

■西日本では落雷・竜巻に注意

いっぽう日本列島ではきょう、低気圧と前線の影響で、西日本では大気の状態が非常に不安定となる見込みです。

気象庁によりますと、前線付近では、活発な積乱雲が次々に発生していて、九州北部地方では、3日夕方から4日にかけて、雷を伴った非常に激しい雨が降って大雨となる所があるということです。

4日午後0時までに予想される24時間降水量は九州北部地方で180ミリ。

長崎県では3日夜のはじめ頃から4日明け方にかけて線状降水帯が発生する可能性があり、発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。