県議会9月定例会はきょう予算特別委員会が開かれ、議員からは過去最多のペースで目撃されているクマについて質問が出されました。

県側からは市町村との情報共有の状況や市街地に出没したクマに対応するための補正予算について説明がなされました。

きょうは、クマ対策の中でも「緊急銃猟」が議題に上がりました。

「緊急銃猟」は市街地に現れたクマの駆除について市町村長が判断し猟銃を使うことができる制度で月から運用が始まりました。

県内では今月20日、鶴岡市で「緊急銃猟」の許可が出されています。しかし鶴岡市が出した許可が現場に伝わる前に住宅の敷地にいたクマが動き出したため、現場にいた警察官の判断で猟友会が発砲し駆除しました。

議員からは、この事案について県がどの程度把握しているのかが質問され、県が鶴岡市と制度の活用に関して情報共有していることが説明されました。

県環境エネルギー部 沖本佳祐 部長「鶴岡市からは、現場に参集可能な職員への権限移譲が必要であること、警職法と緊急銃猟の適応場面が異なるため、警察との一層の連携が必要であること、多くの備品や人員が必要であることなどの課題があったと伺っている」

また、市町村からは猟銃使用の責任を負うことについて不安の声が上がっていることも共有されました。

県環境エネルギー部 沖本佳祐 部長「緊急銃猟の運用にあたってノウハウが不足するため、研修や訓練が必要なこと、保険への加入や備品調達が必要なこと、猟友会会員からの不安の声が多く、捕獲者の指定が進まないことなどの課題があげられている」

県は、補正予算案に猟銃使用の損害に対応する保険料や、資材、訓練費などが計上されていると説明したほか、猟友会の担い手確保に向け、市町村と連携していくことが説明されました。