今年の秋は値上げの波が押し寄せています。
10月、値上げされる食品や飲料は、半年ぶりに3000品目を超えました。
家計への打撃だけではなく、小売業者からも影響を懸念する声が上がっています。

(垣内沙耶記者)
「10月からさまざまな商品が値上げされます。中でも、こうした飲み物は、多くのメーカーが値上げを決めています

帝国データバンクによりますと、10月、値上げが予定されている食品や飲料は3024品目にのぼり、半年ぶりに3000品目を超えました。

分野別では、アルコールを含む「酒類・飲料」が全体の7割以上を占め、特に、ペットボトル飲料は、200円台に達する商品も数多くあります。

また、「加工食品」はパックご飯などを中心に340品目、「調味料」は焼肉のたれや、みそ製品など246品目が値上げされます。

こうした値上げの波に宮崎市内のスーパーは。

(ショッピングのだ 野田 勝 社長)
「10月1日から食料品、お菓子、飲料とか、お酒の一部が大体10%ぐらい値上がりします」

こちらのスーパーでは、あすから、飲料を中心に、190品目ほどを値上げ。毎月のように値上がりする状況に、店側も頭を悩ませています。

(ショッピングのだ 野田 勝 社長)
「資材から全部上がってるから、もう致し方ないのかなと思っております。でも、なかなか今後の経営がかなり圧迫はされていきますね。なるだけ売価に反映しないようには頑張ってるんですけど、自助努力だけではちょっともう難しい段階にきております」

さらに、県内では11月16日から最低賃金が71円引き上げられることから、人件費の増加も経営を圧迫すると懸念しています。

(ショッピングのだ 野田 勝 社長)
「できることは、もう、ほぼほぼ全てやったつもりではいるんですけどね。更なる経費の節減をやっていかないと、なかなか経営も難しくなってきますね」

帝国データバンクは「11月の値上げは前年を下回る見込みで、年末にかけて一時的に値上げラッシュは沈静化する」としていますが、値上げの秋が消費者にも店側にも影響を与えそうです。

10月からの値上げは食品だけではありません。暮らしがどのように変わるのかをまとめました。

まずはライフラインです。
政府の夏の補助金が終了するため、電気や都市ガスの料金も10月使用分から値上がりします。
九州電力によりますと、使用量が平均的な家庭で507円上がるということです。

次に医療費です。
一定以上の所得がある75歳以上の高齢者を対象に外来で支払う医療費の自己負担が増えます。
これは3年前の負担見直しよる配慮措置が終了することに伴うもので、これまでは最大3000円までに抑えられていた医療費が原則「2割」負担となります。

また、ふるさと納税についても、10月1日から仲介サイトを通じて寄付をした場合のポイントがなくなります。

この秋は、節約や支出の見直しをしなければならないという方も多いのではないでしょうか。
賃上げについても、どのような影響が出るのか、注視する必要があります。