大阪府豊中市が公共工事を随意契約で発注する際に、“ひとつの業者に他社の見積書を提出するよう依頼する行為”などが生じていたことが分かりました。

本来は当然、市側が複数の業者の見積書を事前に集めなければならず、豊中市は全職員に対して調査を実施しています。

大阪府豊中市は「随意契約」で工事を発注する際、国の法令にならい、価格を比較できるよう「なるべく2社以上の見積書を集める」ことを規則で定めています。

しかし、豊中市が全職員を調査したところ、複数の部局の職員らが「ひとつの業者に他社の見積書を提出するよう依頼したことがある」などと回答していたことが分かりました。

公契約に詳しい筑波大学の楠茂樹教授は、「価格を比較したような体裁を取っているだけで、悪質だ」と指摘しています。

また、一般競争入札で発注することができた工事を少額に分割し、随意契約を結んでいたケースも数百件確認されたということで、豊中市は「来月上旬をメドに調査結果を取りまとめたい」としています。