台風12号の鹿児島県内に上陸して1か月です。浸水の被害にあった地域では今も、住み慣れた自宅に戻れない人たちがいます。

きょう22日は魚が泳ぐ姿も見られ、穏やかな鹿児島市の和田川。しかし1か月前は、水位が橋の高さを超えていました。

先月、県内のすぐ西の海上で発生し、県内を横断した台風12号。鹿児島市の和田川や南さつま市の加世田川などがはん濫するなどし、1人が死亡、5人が軽傷、住宅254棟が床上浸水などの被害を受けました。

(記者)「床上浸水の被害にあった住宅、床下には泥が残っていてまだ水分を含んでいる」

床上およそ20センチまで浸水した藤元修司さん(66)の自宅です。1か月たったきょうも、床板をはがしたままで、片付けが続いていました。

(自宅が浸水した 藤元修司さん)「災害ごみの回収が今月29日で最後、全部出さないと(Q.この1か月どんな思いだった?)悔しい思いだった」

藤元さんは現在、近くに借りた家で93歳の母親と過ごしています。復旧を手伝うボランティアもいるため「困っていることはない」といいますが、住み慣れた自宅での生活を望んでいます。

(自宅が浸水した 藤元修司さん)「家の改修を頼んであるが、何か月かかるかわからない。こんなことは二度と起きてほしくない」

被災地域でかつての生活が戻るには、まだ時間がかかりそうです。