夜の路上で、面識のない女性に背後からいきなり抱き付きわいせつな行為をしたとして、不同意わいせつの罪に問われている男の初公判が19日、長崎地裁で開かれ、検察側は拘禁刑2年6カ月を求刑しました。【裁判の詳しいやりとりはこちら】

不同意わいせつ罪に問われているのは長崎市に住む44歳の男です。

起訴状などによりますと、男はことし6月6日午後9時40分ごろ、長崎市内の路上を1人で歩いていた20代女性に対し背後からいきなり抱きつき、着衣の上から胸をもむなどのわいせつ行為をしたとされています。

19日に開かれた公判で男は起訴内容を認め、犯行当日、午後7時から9時頃まで会社の上司の還暦祝いの酒席に参加し、紹興酒やビールを飲んでいた状態だったことを明らかにし「お酒に酔っていて欲望にあらがえなかった」と語りました。

検察側は、被告が過去にも同種の事件を起こし、「二度と飲酒をしない、二度と犯罪を犯さない」と公判で述べて執行猶予付きの有罪判決を受けていたことを踏まえ再犯の可能性があると指摘。

「動機にも経緯にも汲むべき事情はなく、刑事責任は極めて重い」として拘禁刑2年6カ月を求めました。

弁護側は「暴行や脅迫を用いておらず悪質性は低い。性犯罪再発防止プログラムに取り組む姿勢をみせており、母親が同居して監督すると誓っている」などとして保護観察付きの執行猶予判決を求めました。判決は10月に言い渡されます。

【破られた約束】飲酒して性犯罪…なぜ男は繰り返したのか?
 ※関連記事から読むことができます。