■「前例がなければつくればいい」難病の女性 “アバター接客”に挑戦

オペレーターに採用された、石平由希さん(仮名)。石平さんは、看護師だった5年前、筋痛性脳脊髄炎、慢性疲労症候群(ME/CFS)という難病を発症しました。
これまで健康に生活していた人が、突然、原因不明の激しい全身の倦怠感や脱力感に襲われ、日常生活に大きな影響が出る難病で、確立した治療法は見つかっていません。

オペレーターに採用 石平由希さん(仮名)
「(看護師以外の)仕事をしたときもあったんですけど、長続きしなかったです。朝起き上がることができなかったり、当日の体調がなかなか読めないので」
希望を失いかけたとき、ローソンの取り組みを知りました。

石平由希さん(仮名)
「(私のような病気だと)なかなか仕事が決まらないのが現状だと思う。でも、前例がなければつくればいいじゃないかみたいな感じで。今、働く上でのいろんな問題点とかを自分が壊してやろうみたいな」

本社で行われたアバター操作の講習。接客の仕組みはこうです。パソコンのカメラで撮影した身体の動きは、リアルタイムで画面上にアバターとして投影されます。
アバター あおいさん&石平さん
「他にご不明な点はございませんか」

声も変換されるため、男女関係なくキャラクターになりきることができます。数回の研修を経て、実際の店舗でチャレンジです。
遠隔地から接客をしている想定です。

国山ハセンキャスター
「おすすめの商品はありますか」
アバター あおいさん
「はい、それでしたら今日からからあげクンが一個増量中なので、おすすめですよ」
国山ハセンキャスター
「ちょっとカロリーが気になっていまして、からあげクンのカロリーはわかりますか」
アバター あおいさん
「確認いたしますので、少々お待ちください」

質問した内容はオペレーターが調べ、画面上に情報を表示できるほか、目的の商品がどこにあるか教えてくれるなど、臨機応変に対応してくれます。
まだ試験的な導入ですが、2025年度には1000人のオペレーターを認定したいといいます。その背景には・・・。
ローソン 事業サポート本部 月生田和樹 副本部長
「人手不足は今後も起こると思っていて、 打開策にも繋げられればと考えている」
ゆくゆくは専用パソコンを使い、自宅から業務が出来るようにする計画です。

国山ハセンキャスター
「実際にアバターを使った接客はどうでしたか」
アバター あおいさん&石平さん
「とっても緊張していました。画面ごしではあるんですけども、今ハセンさんとお話をさせていただいて、いつも通りのコミュニケーションというか、人と人との温かさを感じることができました」
※実店舗ではプライベートの質問は受け付けていません