■東京2025世界陸上 男子マラソン(15日 国立競技場発着、42.195㎞)

自身2度目のマラソンが世界陸上となった近藤亮太(25、三菱重工)が日本勢トップの11位でフィニッシュ(2時間10分53秒)。終盤までメダル争いを繰り広げる力走をみせたが及ばず、日本勢は6大会連続の“入賞なし”でレースを終えた。

走り終えた近藤はミックスゾーンでのインタビューで「本当に何回もきついところがあって、その度にすごく割れんばかりの歓声が自分の背中を押してくれて」と沿道の大歓声に感謝。

続けて「ここで絶対つかなきゃってところを何回も何回も離れてはついていっての繰り返しで、そこで足(の力)を使ってしまったんですけども、最後の38、39㎞くらいまで世界の先頭を経験できたということは、これからのマラソン人生に繋がると思います」と手応えも口にした。

サバイバルレースの中、37km以降の上り坂で先頭と離されてしまったが、それまで入賞はもちろん、メダルも射程圏内に捉える快走で観客を沸かせた近藤。「8位入賞できなかったのは本当に悔しいですし、代表を外れた、候補の選手の皆さんには申し訳ないところもあるんですけど、今持てる力は、今回出し切れたと思います」と振り返った。

代表に決まってからの練習で自信を持っていたという近藤は「最後の1か月は、なんならメダル取るかもしれないとか、それくらいワクワクした気持ちで(本番に)臨むことができたので、一つ成長できたかな。マラソンは楽しいものだなっていうのを感じて最後まで走り切ることができました」と充実の時間を過ごしたようだ。

悔しさが残るも「一生の思い出に残るようなレースでした」と東京での世界陸上を振り返り、支えてくれた方々へ「妻や家族はもう本当にどんな時も応援してくれましたし、一緒に戦ってくれました。チームメイトや監督、スタッフから職場の方もここに来て応援してくれたので、本当にいろんな人に支えられて、恵まれた競技人生を送れているなと感じています」と感謝の言葉を届けた。

終わったばかりではあるが今後の目標については「2時間4分台、3分台というところと、それからロサンゼルスオリンピックで次はメダル目指して頑張りたいなと思います」と力強い言葉を口にし、再び世界の舞台を目指す。