高知県の濵田知事は県立の博物館などについて、職員の処遇改善に向けて利用料の値上げも視野に運営方法の見直しを進める方針です。

運営を見直すのは、年間の利用者が5万人を超える高知城歴史博物館や、牧野植物園・のいち動物公園など県立の施設です。これらの施設は県の外郭団体が指定管理者として運営を行っていますが、今後は更新のタイミングで公募によって指定管理者を選定するということです。

また現状では、給与の上限や、県への剰余金の納付義務など制約がありますが、これらを撤廃し、職員の処遇改善などに繋げるほか、収益を上げるため利用料の値上げも視野に入れているということです。濱田知事は12日の会見で、「単なる値上げではなく、相応のサービスを提供してもらう」と強調しました。

(高知県 濵田省司 知事)
「利用者が何を求めているかというところに思いを致して、新しいサービスを提供してもらう。ちょっと高いけどそれだけの値打ちがあると利用者に思っていただく」

一方で「所得に関わらず幅広い層が文化施設を利用できるべき」という指摘に対しては、「必要な文化を継続させるための努力は必要」と説明しました。県は運営の見直しに必要な改正条例案や予算を盛り込んだ10億8260万円あまりの補正予算案を9月19日に開会する県議会9月定例会に提出します。