アメリカ西部ユタ州で政治活動家チャーリー・カーク氏が狙撃され死亡した事件。容疑者が逃走する中、事件に関与したとみられる人物の映像などが公開されました。
ユタ州のユタバレー大学で10日、トランプ氏に近いことで知られる保守系の政治活動家チャーリー・カーク氏(31)が政治イベントに登壇していた最中に事件が発生しました。
カーク氏は、何者かに首に1発の銃弾を受けたとみられ、死亡しました。
地元当局が公表した映像には、建物の屋上に黒い服を着た人物が全速力で走る様子が…。
細長い黒いバッグのようなものを持ち、端まで着くと、壁をつたって芝生へと飛び降り、そのまま逃走しました。
記者
「容疑者がいたとみられる場所。あちら建物の屋上にFBIの捜査官が見えました。周辺を捜査しているものとみられます」
カーク氏は200メートルほど離れた建物の屋上から狙撃されたとみられます。
こちらは当局が公開した事件に関与したとみられる人物の写真。サングラスをかけ、ブルージーンズに黒い帽子、黒いシャツの胸元にはアメリカの国旗などが描かれています。
また、現場付近の雑木林からは凶器とみられるライフル銃が見つかったということです。
アメリカメディアによりますと、銃に残されていた弾薬にはトランスジェンダーと反ファシズムに関する言葉が刻まれていたということです。
若者に大きな影響力を持ち、トランプ氏の大統領返り咲きに大きく貢献したとされるカーク氏。これまで「銃を持つ権利」を積極的に訴えていました。
保守系の政治活動家 チャーリー・カーク氏
「銃に関して言いたいのは“不要な死”を認めるということ。政府だけが銃を持つデメリットに比べれば、社会に銃がたくさんあるデメリットの方がはるかにマシだ」
彼の支持層である若者に聞くと、政治イベントの場で銃撃があったことに大きな衝撃を受けていました。
「とても不安になります。昨夜はあまり眠れませんでした。前向きに考えようとはしていますが、本当に怖いです」
「政治的分断がさらに悪化するのではないか心配しています。政治の現状には納得していません」
アメリカでは、政治に関係する銃撃事件が相次いでいます。
去年7月、選挙集会でトランプ大統領が耳を撃たれ負傷。今年6月にはミネソタ州で民主党の議員ら4人が撃たれ、2人が死亡しました。
専門家は今回の事件はより深刻だと指摘します。
ダートマス大学 ショーン・ウェストウッド准教授
「政治的な対立が単に政治家への攻撃にとどまらず、人々が政治について議論すること自体を脅かす攻撃にまで拡大したことを示しています」
こういう事件の発生は、市民が政治を議論することさえ萎縮させかねないというのです。さらに。
アメリカ トランプ大統領
「極左は長年、カーク氏のような素晴らしいアメリカ国民をナチスや世界で最も凶悪な大量殺人犯になぞらえてきた」
容疑者像がまだ明らかでない事件直後、トランプ氏はリベラル派やリベラル系メディアが事件を招いたかのような発言をしました。
私たちが取材した専門家は、こうした報復的姿勢がさらなる政治的な暴力を招くと指摘しています。捜査当局は逃げた人物の行方を追っています。
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